指名検索を落とさない。ゼロクリック時代でも選ばれる土台を作る、90分集中改善の方法
こんにちは、チャコウェブの横山ゆみこです。
今回は全文無料で読めて1日で改善できるノウハウを紹介します!
前回のニュースレターでは、検索結果の中で完結してしまうゼロクリック検索についてお話ししました。
AIによる要約や、検索画面の中で答えが出てしまう仕組みが増え、ホームページのアクセスだけを見ていると不安になる局面も増えています。
とはいえ、実際に仕事につながる行動は、変わっていません。
人が動くタイミングは、今も昔もこうです。
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気になった会社やサービスを「名前で調べる」
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会社の顔としてホームページや地図を確認する
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電話する、問い合わせする、応募してみる
つまり、ゼロクリック時代でも「最後に名前で選ばれるかどうか」が、とても大事になっているのです。
今回はここに絞ってお届けします。
しかも、90分でギュッと凝縮してやってみる方法をご紹介。
これならすぐに取り掛かれてぱっと終わらせることができます。
題して、「指名検索最適化デー」。
90分だけ時間をとって、自社の「最後のひと押し」を総点検してみませんか?
目次
🔍 「指名検索」が売上に直結しやすい理由
🧭 90分集中改善タイムの全体像
🔎 ステップ1 現状をそのまま写し取る
📝 ステップ2 トップと会社概要の冒頭3行をつくり直す
📍 ステップ3 地図とSNSの「顔」をそろえる
📈 「アクセス」に頼らない計測をしてみる
📌 まとめ
🔍 「指名検索」が売上に直結しやすい理由
そもそも「指名検索」とは何でしょうか?
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会社名や屋号で検索する
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商品名やサービス名を直接調べる
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「地域名+会社名」で再確認する
このように、具体名で検索するのが指名検索です。
既にある程度興味を持っている人が、「本当にここに頼んで良いか」を確かめに来る検索です。
現在の検索エンジンは、検索をすると一般的な答えはその場で解決してしまいます。
まさに「ゼロクリック検索」状態ですね。
それでも、実際に依頼したり応募したりする時、人は最後にこう考えます。
「この会社は大丈夫かな」
「どんな人がやっている会社なんだろう」
その時に行われるのが指名検索です。
指名検索で選ばれると、こんな良いことがあります。
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最初から関心があるので、成約率が高い
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比較サイト経由ではなく、直接関係を築ける
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採用では「ここで働きたい」と思っている人が来てくれる
逆に言えば、ここで見つけてもらえない、もしくは印象が良くないと、大きな機会損失になります。
ですから、これからの集客はこう考えると分かりやすいと思います。
「検索結果で完結しても構わない。でも、気になった人が指名検索したときに、絶対に落とさない」
さあ、指名検索強化を90分でやってみましょう!
🧭 90分集中改善タイムの全体像
90分を3つの30分に分けます。
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現状をそのまま写し取る
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トップページと会社概要の冒頭三行をつくり直す
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地図とSNSの「顔」をそろえる
どれも、難しいツールは使いません。
パソコンかスマートフォンがあれば十分です。
では、順番に見ていきましょう。
🔎 ステップ1 現状をそのまま写し取る
まずは「今どう見えているか」を知るところから始めましょう。
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ブラウザを開き、シークレットモードやプライベートモードにします
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会社名、屋号で検索します
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会社名+地域名でも検索します
1ページ目にどんな情報が並んでいるかを、上から順に見ていきましょう。
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1番上は何が出ているか
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自社の公式サイトはどの位置か
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Googleマップや口コミサイトはどう見えているか
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SNSや求人サイトはどんな印象か
可能なら、1ページ目全体のスクリーンショットを保存しておくのがお勧めです。
日付もメモしましょう。
「今の状態」が1枚に収まり、とても分かりやすくなります。
現状分析をする
検索結果を見ながら、次のようなことをメモしてみてください。
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良いと思ったところ
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「これだと伝わらないな」と感じたところ
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情報が古いところや、間違っていそうなもの
この段階では直しません。
「現状把握をする時間」と割り切って、ありのままを眺めます。
この30分だけでも、多くの経営者が驚かれます。
「公式サイトが一番上に出ない」
「昔の求人情報のほうが目立っている」
「同じ会社なのに、情報がバラバラ」
そんな発見があるかもしれません。
📝 ステップ2 トップと会社概要の冒頭3行をつくり直す
次の30分は、公式サイト側の「最初のひと言」を整える時間です。
見直す場所は2か所。
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トップページの一番上の文章
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会社概要ページ(もしくはプロフィール)の冒頭
ここには、必ず入れたい情報が3つあります。
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何屋さんか
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どこでやっているか
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誰のどんな困りごとを解決しているか
パッと見てこの3つが伝わるようにしましょう。
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業種
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地域
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強みやこだわり
「どんな会社か」が一瞬で伝わります。
ここでのコツは、難しい言葉を使わないことです。
見ているのは、専門家だけではありません。
「中学生にも分かるか」を一つの目安にしてみてください。
製造業の例
改修前
「高品質な精密部品を製造しています。」
改修後
「金属精密加工の〇〇製作所(新潟)。自動車や産業機械向けに、±三ミクロンの精度で量産し、短納期の部品調達を支えます。」
保育園・幼稚園の例
改修前
「子どもたちの笑顔あふれる保育園です。」
改修後
「〇〇市△△町の認可保育園・◇◇こども園。少人数クラスと園庭遊びを大切にし、家庭との連携を重視したきめ細かな保育を行っています。」
運送業の例
改修前
「お客様第一の運送会社です。」
改修後
「建材と重量物輸送に特化した□□物流(大阪)。夜間搬入や狭い現場への配送も、養生と時間厳守を徹底し、現場の段取りを崩さない運送を行っています。」
自社でこの整える作業ができない場合もあります。
その場合は制作会社に依頼しましょう。
📍 ステップ3 地図とSNSの「顔」をそろえる
最後の30分は、Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)と、主要なSNSの「顔」を整える時間です。
Googleビジネスプロフィール
Googleビジネスプロフィールにオーナー登録をしていない場合は、今すぐ登録しましょう。
地域情報の検索をする上で、地図情報はとても有力です。
今後欠かせない大切な場所ですから、ぜひ過去の記事を読んでみてください。
Googleマップの情報をチェックして基本情報を整えます。
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正式な会社名(表記ゆれがないか)
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住所、電話番号、営業時間は正しいか
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臨時休業は反映されているか
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カテゴリーは適切か(例 建設業、運送業、保育施設など)
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写真は、今の雰囲気が伝わるものになっているか
写真も重要な要素です。
特に、初めての人にとってはビジュアルは気になりますし、訪問する際の目印としても利用されます。
雰囲気を感じ取ってもらうためにも、写真は必ずアップしましょう。
おすすめは以下のような写真です。
・外観
・入口、駐車場
・受付や待合スペース
・働いている様子や、商品・設備
詳しくは過去の記事でも解説しています。
SNSのプロフィール
X、Instagram、Threads、Facebookなど、会社で使っているSNSがあれば、表示名と自己紹介欄をそろえます。
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表示名に「会社名+業種+地域」が入っているか
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自己紹介文が、トップページの冒頭三行と矛盾していないか
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ホームページや問い合わせ先へのリンクが貼ってあるか
ここでも、難しく考える必要はありません。
トップページの冒頭3行を、SNS用に少し短くした文章をコピーして使うだけでも効果があります。
Instagramを参考例として詳しく解説している記事があるので、ぜひそちらを参考に改善してください。
ゼロクリック時代は、「どこで見ても同じ会社に見えるか」が、とても重要です。
バラバラな情報を整えてあげるだけで、相手の安心感はぐっと増します。
📈 「アクセス」に頼らない計測をしてみる
次に気になるのは「ちゃんと効いているのか」という点だと思います。
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ページビューが増えない
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検索からの流入も読みづらい
こんな感じで、ゼロクリックが進んでいくと今までと同じ計測では不明点が増えていくと思います。
そこで、測り方も少し変えてみましょう。
例えば、こんな指標があります。
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会社名や屋号での検索回数(サーチコンソールで確認できます)
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Googleマップからのルート検索や電話ボタンの回数
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ホームページ経由の問い合わせ件数
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電話口やフォームで「どこで当社を知りましたか」と聞いた時の答え
これらの情報は「指名で選ばれているかどうか」を教えてくれます。
より集客や採用に近いレベルでの動きを知ることができますよね。
📌 まとめ
今回は前回までの検索流入が減るゼロクリック時代でも生き残る「指名検索」に絞ってお届けしました。
ポイントを振り返ります。
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ゼロクリックで一般的な疑問は解決しても、最後に会社名で確かめる人は多い
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会社名+地域名で検索された時の一ページ目が、あなたの会社の「顔」
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90分、まず時間を取って実行する3つ
・現状を写し取る
・トップと会社概要の冒頭3行をつくり直す
・地図とSNSの顔をそろえる -
成果はページビューだけでなく、指名検索や行動でも測る
派手な施策ではありませんが、じわじわ効いてくる土台の部分です。
ここが整っている会社は、情報があふれる時代でも選ばれ続けると感じています。
90分という時間の区切りがあると、行動に移しやすくなるはずです。
今すぐスケジュールに90分の集中タイムを書き込んでみましょう!
やってみた感想や、気づきがあれば、ぜひ教えてください。
「こう書き換えてみた」「意外なところが気になった」など、一言でもうれしいです。
次回は、検索だけに頼らず、XやInstagram、ニュースレターなどを組み合わせて
「どこで見ても同じ一次情報にたどり着いてもらう配信設計」についてお届けします。
一緒に、ゼロクリック時代でも静かに効き続けるウェブ運用を育てていきましょう。
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