中小企業の成功法則。評価が結果を決める時代の戦い方
こんにちは、チャコウェブの横山ゆみこです。
今回は「成功」について見ていきます。
「成功は必ずしも実力(パフォーマンス)とイコールではない」
「実力よりも、集団や社会の評価が成功を決める」
え、そうなの?
私は率直にそう思ってしまいました。
しかし、問いをこう変えてみるとどうでしょうか。
「良い商品やサービスを提供しているのに、なぜうまくいかないのか?」
多くの中小企業の経営者は、実力があるのに成功できず悩んでいるのではないでしょうか?
成功をひも解いていくと、私たちがどのように動くべきかが見えてきます。
今回は、ネットワーク科学者であるアルバート・ラズロ・バラバシ氏の著書『ザ・フォーミュラ 科学が解き明かした「成功の普遍的法則」』を参考にしています。
バラバシ氏は、膨大なデータ分析から成功の裏にある5つの法則を提唱しました。
氏は冒頭で、これは「自己啓発(セルフヘルプ)」本ではなく、「科学が助ける(サイエンスヘルプ)」だと語ります。
どれも興味深いので、ぜひ書籍を読んでいただきたいのですが、今回は書籍をもとに、中小企業である私たちができることについて展開します。
ウェブサイトやSNSを活用して採用力アップ、ブランド力向上、長期的な認知度向上につなげる具体策を探ってみます。
目次
🌟 成功したければ認知されること——実力磨きだけでは不十分
🌐 ネットワークが成功を生み出す
⏳ コツコツ継続が長期的勝利を呼ぶ
🤝 中小企業が今日から取り組める具体的なネットワークづくりとは
📌 まとめ
🌟「成功したければ認知されること」実力磨きだけでは不十分
「実力(パフォーマンス)そのものが成功を決めるのではない」
いくら優秀なパフォーマンスをしていても、それが成功と直結するわけではありません。
実力も大切な要素ではありますが、それだけでは不十分。
周囲の人々(社会)がそれをどう評価し、認知するかによって、初めて「成功」と呼べる成果が得られるのです。
つまりそれは「知られなければ意味がない」ということ。
例えば、ある町工場が非常に高品質な製品を作っていても、世間に知られておらず評価されていなければ、売れることはありません。
一方で「そこまで技術が突出していないのに有名になっている会社」が存在するのも事実です。
それは周囲からの評価や支持を得たかどうかの違いによるものです。
実際、バラバシ氏の分析でも「非常に才能のある人が埋もれ、そうでもない人が名声を得るケース」が確認されたそうです。
なんとなくわかりますよね。
つまり、成功するには実力磨きだけでなく、他者から認められる仕組み作りが不可欠なのです。
では、どうすれば自社の「実力」を他者に正しく認知してもらえるのでしょうか?
あなたの商品・サービスに気づき価値を認めてくれる人々、そしてそれを世間に広めてくれるネットワークを作るには?
それが、口コミやWebでの認知を獲得していくことです。
🌐ネットワークが成功を生み出す
日本の中小企業にとって、口コミや人脈は昔から商売繁盛の肝でした。
それがデジタル時代になり、SNSやウェブを通じてそのネットワーク効果はさらに増幅されています。
例えば、ある建設会社が地域でどんなに良い施工をしていても、情報が社内と既存顧客にとどまっていては新たな人材や取引先には伝わりません。
そこでSNSで施工現場の安全対策や社員の声を発信したり、自社サイトで実績やお客様の声を掲載したりすれば、知らなかった人々にも価値が伝わり始めます。
こうした情報発信は一種の「評判作り」であり、ネットワークを通じた評価の拡散です。
弊社が支援している、人材不足で悩んでいた企業でも、発信を始めたら採用応募が来るようになりました。
つまり、適切なネットワークが形成されていなかったために、求職者に知られていなかったのです。
中小企業の多くが、このネットワーク作りに失敗しているために成功を逃している状況といえます。
この記事を読んでも「自社ではネットでの情報発信は無理」と思うなら、とにかく別の方法でネットワークづくりに励みましょう。
集客できずに悩んでいるのに、行動を変えなければいつまで経っても成功は訪れません。
次は、バラバシ氏が提唱する第5の法則を見ていきましょう。
⏳コツコツ継続が長期的勝利を呼ぶ
バラバシ氏の第5の法則は「粘り強く挑戦し続ければ、成功はいつ訪れてもおかしくない」というものです。
これは、中小企業が短期的な流行や一発当てるマーケティングに頼るのではなく、長期的な視野でデジタル発信を継続することの大切さを示唆しています。
バラバシ氏は、成功のタイミングに若さが関係するのかどうかを調査したところ、以下の知見を得たといいます。
「どの段階にいても、成功はやってくる可能性を持っている。重要なのは作品やアイデアを世に出し続けること」
デジタル戦略に置き換えれば、ブログでもSNSでも発信を止めないことが肝心です。
たとえ最初は反応が薄くても、続けるうちに思わぬタイミングで注目を集める投稿が出たり、蓄積したコンテンツが後から評価されたりします。
弊社の別の事例では、ある建設会社が施工実績をブログにコツコツと公開し続けたところ、検索結果に多数表示され、受注率が増加し黒字転換に成功しました。
赤字に苦しむ会社が、情報発信によって成果を出せるのです。
いつでも成功のチャンスがあり、そのためにはネットワークづくりのための発信は欠かせません。