ゼロクリック時代。クリックより「信頼獲得」を重視する、見つかる設計とは
こんにちは、チャコウェブの横山ゆみこです。
検索エンジンまわりの話題がにぎやかです。
(業界にいるとずっとにぎやかな気分ですが)
たとえば、Googleの検索結果に、AIが書いたまとめ(AIによる概要、略してAIO)やAIモードが表示されるようになってきたのをご存じでしょうか?
「そういえば、最近検索結果でよく見かけるな」
「便利だけど何が問題なの?」
「自分には関係ない」
このように思う方もいるかもしれませんが、実はこれ、ウェブサイトを運営しているすべての人にとって、無視できない大きな変化です。
以前からニュースレターでも取り上げているように、「ホームページにアクセスされない」現象が起こっているからです。
特に中小企業のように、少ない人手と予算で集客をしている場合、「検索で見つけてもらうこと」はこれまで以上に難しく、でも重要な課題になりつつあります。
これからのSEO(検索エンジン最適化)やコンテンツづくりはどうすればいいのでしょうか?
今回は、最新のSEOとコンテンツマーケティングの流れをご紹介します。
読み進めるうちに「なるほど、そういうことだったのか」と腑に落ちる瞬間がきっとあるはずです。
そして、「よし、うちもここからやってみよう」と思えるヒントを、記事の後半にぎゅっと詰めました。
目次
🌍 検索は「Google」だけのものではなくなっている
⚡ ゼロクリック検索が当たり前になっていく
👑 コンテンツは王様ではない
🧪 小さく試して、確信を持って広げる
🤖 AIを味方にしながら「人間らしさ」を保つ
🗒️ 一次情報(自分の体験や知見)をコンテンツに反映する
🚀 すぐできる、始めやすい3つの取り組み
📌 まとめ
🌍検索は「Google」だけのものではなくなっている
最近の変化で大きなことは、検索という行動が、もはやGoogleの中だけで完結しなくなっているという点です。
この変化について私はよく支援先の方にも話しています。
若い方は「そうですよね」と自然に受け入れていますが、中高年以上の方には驚かれるので、反応は2つに分かれるなという印象を抱いています。
若い世代では、TikTokやYouTubeの検索窓に直接打ち込んで、商品やノウハウを調べるのが当たり前になっています。
ChatGPTのような生成AIに「おすすめの本は?」「○○の作り方は?」と聞く人も増えました。
Googleが依然として重要な検索プラットフォームであることに変わりはありません。
それと同時に、ユーザーが情報を探す手段が多様化しているのも事実です。
この状況を踏まえると、「あらゆる場所での最適化」という考え方が重要になってきます。
つまり、自社が発信する情報を、Googleだけでなく、SNSや動画、AIの検索結果など、あらゆる場所で見つけてもらえるようにしていく。
それがこれからの時代における本質的な「SEO」なのです。
⚡ゼロクリック検索が当たり前になっていく
もう一つ、大きな潮流として挙げられるのが、ゼロクリック検索の増加です。
ゼロクリック検索とは、「検索結果をクリックせずに、その場でユーザーの疑問が解決してしまう」パターンのこと。
冒頭で述べた、Googleの検索結果にいきなり答えが表示されたり、AIによる要約が冒頭に出たりするAIモードやAIによる概要を指します。
これからは「クリックされる」よりも、「見られる」「信頼される」ことのほうが大事になるという点が非常に重要な考え方です。
つまり、「自社サイトに来てもらう」ことだけを目標にするのではなく、検索結果そのものの中で、自社の情報がきちんと表示され、信頼されるように工夫していく必要があるのです。
テクニカルな点だけ言えば、以下のような対策は効果がありそうです。
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コンテンツの冒頭で、質問に対してシンプルに答える
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箇条書きや見出しで構造化する
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スキーママークアップ(構造化データ)を使って、検索エンジンに情報を伝える
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定期的に記事を更新し、鮮度を保つ
これらは、AI、検索エンジン、人間が理解しやすい構造を作る取り組みです。
👑コンテンツは王様ではない
長くマーケティングの世界では、「Content is King(コンテンツは王様)」という言葉が重んじられてきました。
コンテンツマーケティングという言葉があるほどです。
しかし、最近はこのコンテンツが王様という位置づけは崩れてきています。
理由はシンプルで、今やネット上には、あふれるほどのコンテンツが存在しているからです。
2025年時点で、世界では毎日約7百万本のブログ記事が公開されているとも言われています。
しかし、約91%〜97%のWebページがGoogleからの検索トラフィックをまったく獲得していないというデータもあるそうです。
参照:WordPress Market Share, Statistics, and More
参照:96.55% of Content Gets No Traffic From Google. Here's How to Be in the Other 3.45% [New Research for 2023]
つまり、「ただ情報がある」だけでは読まれなくなっているということ。
実際「〇〇とは?」と言った調べものなら、企業の解説記事を求めるよりAIで完結してしまいそうですよね。
AIモードであれば、検索結果だけで満足してしまう内容です。
では、何が求められているのでしょうか?
これからは、 他にはない切り口や価値を提供できているか?が問われます。
「人間らしい視点」はAIとは違う魅力がありますよね。
自分の体験や、リアルな問いに基づいたコンテンツこそが信頼され、選ばれるようになりつつあります。
では、具体的にどうすればいいのか?
ここからは、「コンテンツ制作の新しい方法」、そして、初心者の方でも実践できるAI時代のSEO対策やSNS活用のヒントをご紹介します。
小さな工夫で、大きな成果につながるヒントが詰まっています。
「うちもできるかも」と思えるようなやり方を、具体的に見ていきましょう。