「学ばない会社」は生き残れない?中小企業経営者こそリスキリングが必要だ
こんにちは、チャコウェブの横山ゆみこです。
今回の記事は全文無料です。
2020年以降は特に、とにかく何事もめまぐるしくなっている感じがあります。
ビジネス環境の変化が激しいいま、中小企業の経営者の皆さんは「このままでうちの会社は大丈夫だろうか?」と感じることはないでしょうか。
その不安を解消し競争力を高めるカギの一つは「リスキリング(学び直し)」ではないかと考えています。
日本でもリスキリングへの注目が急速に高まっています。
政府も「骨太の方針2024」でリスキリングの対象に経営者を追加し、2029年までに約5000人の経営者等の能力構築に取り組むことが明記されました。
目次
🌪️激しく変化する今、このままで生き残れるのか?
💼経営者のリスキリングとは
💭 危機感を持つ中小企業経営者の中でリスキリングが注目される
⚡ 現状維持はリスク?「学ばない経営者」は競争力を失いかねない
🚀 リスキリングの効果について知っておこう
🤔 経営者がリスキリングをしない、あるあるな理由
🧩 リスキリングを始めるために経営者がやること
📌 まとめ
🌪️激しく変化する今、このままで生き残れるのか?
デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展やAIの普及など、少し前とは様変わりしています。
ビジネスを取り巻く環境変化のスピードは増す一方で、息もつけないほどだと感じるのは私だけではないはず。
それでも取り残されてしまうと事業が生き残れない可能性があり、何とか食らいついているような状況です。
「ネットのことは、自分はよくわからないから部下に全部丸任せ」
あははと笑いながらこんなお話をする光景もよくありましたが、最近は少し空気が違います。
「自分が先頭に立って変化に対応していかなければ、生き残れないかもしれない」
こんなお話を聞く機会が増えてきました。
技術革新に対応するには、経営者自身が新しい知識やスキルを身につけ、経営判断に活かす。
このような必要性を感じて行動を起こす人が出始めています。
💼経営者のリスキリングとは
経営者のリスキリングとは、外部環境の変化に対応するため、経営者自身が新たなスキルや知識を習得することです。
企業が将来にわたって存続・成長するための重要な経営戦略の一つとして重視されるようになりました。
以下が経営者におすすめな領域です。
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デジタル化(DX)
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AI
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ビジネスモデルの再構築や戦略的思考
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サステナビリティ
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人的資本を活かすための総合的な知識やスキル
💭 危機感を持つ中小企業経営者の中でリスキリングが注目される
危機感を持ちはじめ行動し始めた経営者の方には、危機感があります。
情報収集に熱心な中小企業の経営者ほど「このままでは競争に遅れるのでは」と不安を抱えており、リスキリングへの関心が高まっています。
政府も前述のとおり経営者の学び直しを支援する方針を打ち出し、大学との連携や補助金による支援など環境整備を進めています。
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日本や世界を取り巻く環境
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コロナ禍のような予測を超える事態が現実化した体験
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加速し続ける状況の変化
今までと同じやり方では対応できないだろうと考える経営者は、自分から変化を選択しているようです。
⚡ 現状維持はリスク?「学ばない経営者」は競争力を失いかねない
「うちは今のままで十分」
「現状維持でいい」
このように考えてしまうこともあるかもしれません。
しかし、その姿勢自体が将来のリスクになり得ます。
2025年版の中小企業白書によれば、経営方針で「売上拡大・利益拡大」を掲げる企業ほど、経営者自身がリスキリングに取り組む割合が高い一方、「現状維持」で良いとする企業では「今後も取り組む意向はない」と回答した経営者の割合が高かったといいます。
ここから伺えるのは、成長志向の経営者ほど積極的に学び直しに取り組んでおり、現状に安住する経営者ほど学びに消極的という傾向です。
厳しい言い方ですが、「学ばない経営者」は競争力を失いかねません。
逆に、学び続ける経営者は環境変化に素早く適応し、的確な戦略転換が可能になります。
🚀 リスキリングの効果について知っておこう
中小企業白書の分析では、経営者がリスキリングに取り組んでいる企業ほど、売上高や付加価値額の伸び率の中央値が高いことが確認されました。
経営者が自らリスキリングに取り組むことで、経営者本人だけではなく企業全体に効果が出ます。
従業員のリスキリングより効果が大きく、また多方面に良い影響が及ぶ点は注目すべきではないでしょうか。
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DX推進の加速
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競争優位性の確立
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新規事業の創出
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生産性・業務効率の向上
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戦略的な人材育成・配置
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企業価値の向上
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企業文化の変革
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投資家からの評価向上
経営者がリスキリングに「取り組んでいる」企業は、「取り組んでいない」企業に比べて人材育成に積極的に取り組んでいるというデータがあります。
経営者の学ぶ姿勢が組織文化に昇華し、人材育成の取組につながっている可能性が示されており、好循環が生まれるのでしょうね。
経営者自身が学ぶことで得られる最新の経営スキルや知見は、日々の経営判断の質を高めてくれます。
🤔 経営者がリスキリングをしない、あるあるな理由
ここまで読むと、リスキリングは良いことばかりのように思えます。
しかし、2024年の帝国データバンクによる調査では、リスキリングに取り組む企業は8.9%とと低い結果が出ており、経営者の取り組みはさらに低いであろうことが予想されます。
経営者がリスキリングに取り組まない主な理由は以下の通りです。
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時間の確保が困難
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きっかけがない
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必要性を感じていない
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何を学べばいいか分からない
とても「あるある」な印象ですね。
中には「リスキリング」という言葉自体を知らない人もいて、自分ごととして受け止めていないような空気感が漂っています。
しかし、上で述べたように、変化しないことはリスク。
リスキリングは決して「他人事」ではありません。
この機運を逃すこと自体もリスクだと、私は思っています。
(だからこの記事を書いています)
🧩 リスキリングを始めるために経営者がやること
「どうすればわからない」を解消するために、どうすればよいのでしょうか?
取っ掛かりとして、まずはこのような行動をしてみましょう。
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気になる分野の書籍を読む
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YouTubeで学習してみる
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経営者向けセミナー、勉強会に参加してみる
すべての経営者がいきなり大学院に通ったり大掛かりな研修を受けたりする必要はありません。
(もちろん、大学院や大きな研修も選択肢としてとても良いと思います)
まずは小さく始めること。
時間がないことは中小企業経営者ならほぼ皆さんが当てはまるでしょう。
だから、工夫が必要です。
1冊読むことから始めてみるのも立派なリスキリングです。
中小企業白書調査による学び直しの手段を見ると、「書籍からの知識収集」が最も一般的であり、次いで「外部研修の受講」と続いています。
読書習慣がなくなっているなら、今がチャンス。
月に1冊、新しい分野の本を読んでみるだけでも、視野が広がりアイデアが生まれるきっかけになるでしょう。
業種や地域の経営者向けセミナーや勉強会に参加してみるのも効果的です。
同じ立場の経営者との交流は刺激になります。
境遇が近いので、限られた時間をどうやり繰りしているのか、情報交換をすると参考になるのではないでしょうか?
最近では自治体や商工会議所、金融機関などが主催する経営者向けのDX体験セミナーやリスキリング講座も増えてきました。
「こんな学び方があるのか」と学び直しの具体像が掴みやすくなります。
時間をどう作るか
最も多い「時間がない」問題への対処アイデアを考えてみましょう。
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毎日のスキマ時間を活用
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スケジュールをブロックして他の予定を入れない時間を作る
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業務フローを見直す
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スタッフにいくつかの業務を任せる
ポイントは「自分がいなくても回る仕組みを作る」と「スキマ時間に細切れ学習」です。
移動の15分を読書に充てるなどコツコツ積み上げると、1回は短くても1カ月では大きな力になります。
📌 まとめ
「まず自分が学ぶところから始めてみる」
正直、経営者の場合はこの姿勢が会社全体に影響すると考えています。
学ぶ気もなく現状維持のスタンスを取り続ける経営者と、学ぶ姿勢で挑戦し続ける経営者、そもそも印象が大きく違うのではないでしょうか?
実際、経営者自身の成長意欲が企業の成長に直結する可能性が各種データからも示唆されています。
前向きな空気は、社長自らが作れるもの。
いつの間にか会社が沈んでいると気付いた時には遅いのですよね。
キツイですし、心身の負荷が高いのですが、ここは「えいや」と動いてみませんか?
5年後10年後の自社の姿に大きな差を生む「戦略的投資」になるはずです。
ではさっそく、今日から何か動いてみませんか?
書店に足を運んでみましょう。
セミナーを検索して、参加申し込みをしてみましょう。
行動したことを、ぜひ教えてください。
コメント、メールへの返信、Xへの返信、Threadsへの返信、どれでも歓迎です。
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