「社員の情報発信」は企業公式よりも強い。成果を早める始め方とは
こんにちは、チャコウェブの横山ゆみこです。
公式アカウントのお知らせだけでは、もう心は動きません。
これまでのニュースレターでメインとしてきたのは、「企業アカウント」の発信の仕方でした。
今回は、広報担当者や企業内の社員、または社長が発信することについて取り上げます。
いま信頼を集めているのは、顔が見える個人の言葉。
ある調査では、社員が発信した投稿は企業アカウントの約8倍の反応を生み、社員のフォロワー規模は企業の10倍にのぼると示されています。
つまり「誰が語るか」が結果を左右する時代です。
今回は、企業アカウントではなく「人(社員や経営者)」が名前で発信することを軸に、全員参加の発信体制をどう作るかをお届けします。
「個人名で発信するのはまだ敷居が高いな…」
そんな風に感じる方でも大丈夫です。
まずは効果を知っておくだけも構いません。
私のお勧めは、「社長アカウント」です。
なぜ個人の発信が効くのか、どのように実践するのかご覧ください。
目次
📣 個人の投稿は企業公式より影響力がある
🤝 人は、ブランドよりも個人を信頼する
👥 スタッフインフルエンサーを実践してみる
🔎 ステップ1:発信する人の発掘
🛠️ ステップ2:環境づくり
🧭 ステップ3:安心して発信するための共通認識づくり
🔁 ステップ4:振り返りと改善
⚠️ スタッフをアイドル化することの注意点
📈 広告より長期効果がある投資効果は侮れない
📌 まとめ
📣個人の投稿は企業公式より影響力がある
このニュースレターを読む時は、情報発信をする側として考えていると思います。
逆の立場になって考えてみましょう。
「企業公式アカウント」はどこか自分とは離れた存在のように感じませんか?
親しみやすい雰囲気を演出していても、どこか壁があると感じるかもしれません。
一方で「個人」ならどうでしょうか?
グッと近づく感覚があるかもしれません。
「公式アカウントです」よりも「●●広報の△△です」と言った感じで、名乗っている人の投稿のほうをつい読んでしまうことがないでしょうか?
🤝人は、ブランドよりも個人を信頼する
LinkedIn(英語圏のビジネスでよく利用されるSNS)の調査によると、社員がシェアするコンテンツは社員全体のわずか3%がシェアしているにもかかわらず総エンゲージメントの30%を占めることがわかりました。
エンゲージメントとは、いいねや保存、返信などの何らかの反応です。
企業アカウントが発信するよりも高い確率で何かの反応が得られるというのは、人々の心理を良く表しているのではないでしょうか?
企業のリーダーはさらに効果を発揮する
別の調査では、ある企業のCEOがフォロワー約5,000人でも30万人以上の企業アカウントと同等の反応を得ており、9割の人気投稿がCEO発信だったと報告されています。
トップの発信力、すごいですよね。
私も、特にXのようなテキストメインのSNSでは「社長さんや広報の方が名前顔出しで発信されると効果が高いですよ」とよくお伝えしています。
👥「スタッフインフルエンサー」を実践してみる
スタッフにインフルエンサーとして活躍してもらうことを実践している企業もあります。
雑貨チェーンのハンズは、全国の店舗スタッフから選抜した17名を「スタッフインフルエンサー」として認定し、公式ECサイトやInstagramで商品レビューやおすすめポイントを発信しています。
現場のスタッフならではの視点や個性、感覚を店頭だけではなくSNSでも発揮してもらうということですね。
面白いのは「偏愛」に関しても積極的に発信をしてもらうこと。
自社製品・サービスや業界に関する豊富な知識が偏愛となっている人はたくさん存在すると思います。
その偏愛ぶりを披露してもらうと、共感する人が集まり、企業のファンにもなっていくということです。
この点に関しては、注意点もありますので後述します。
ここから、スタッフが発信する際の具体的な始め方や環境づくりについて解説していきます。