「接客」と「Web発信」は地続き。本業を大切にすれば、Webにも自然と効く

別と考えるからうまくいかない。本質は同じです。
チャコウェブ 2026.07.15
誰でも

こんにちは、チャコウェブの横山ゆみこです。

「Webだけが、別個のキラキラした存在のように思われている」

ご相談に来てくださる経営者の方を見ていて、私は何度もそう感じてきました。

ですが、現場で長く支援をしてきて、こう確信しています。

Webは、決して別個のキラキラした存在ではないのです。

Web発信は、普段の接客や営業、サービス提供と地続きの活動です。

丁寧に仕事をしている様子を、デジタル上に多々見せていく。

ただそれだけのことなのですよね。

今回は、 「検索順位が上がれば集客できる」と短絡的に考えて失敗した会社の話 と、 「本業を大切にしてWebでも成果が出た会社」の話 をご紹介します。

両者の違いは、 本業をどう捉えていたか に集約されました。

目次

  • 「Webだけが、別個のキラキラした存在ではない」

  • ある書評を読んで、改めて感じたこと

  • 「検索順位が上がれば集客できる」の落とし穴

  • ある教育系の会社で起きたこと、ある医療系の会社で起きたこと

  • 両社の共通点:「誰に、何を届けるか」が抜け落ちていた

  • ロードサービス会社が、採用で成功した話

  • 求人媒体から、自社の在り方を見せる発信への転換

  • 本業を大切にするWeb活用、4つの実践

  • まとめ:接客の延長線上にWeb発信を置く

「Webだけが、別個のキラキラした存在ではない」

ホームページやSNSのご相談に来てくださる経営者の方とお話ししていると、よくこんな感覚に出会います。

「Webは、自分たちの本業とは別の世界の話だ」

「専門知識がないと、何もできない」

「とにかくSEO対策をしないと、検索で上がらない」

Webが、 何か特別で、キラキラしていて、本業とは別物の存在 のように見えているのです。

私はこれを、 もったいない誤解 だと感じています。

普段の接客や営業活動、サービス提供と、Web発信は、本来同じものなのですよね。

お店でお客様と向き合うときの丁寧さ、営業の現場で伝える誠実さ、現場で発揮するこだわり。

それらをそのままデジタル上に見せていく。

それがWeb発信の本質です。

ですから、Webだけを特別なものとして捉えると、かえって本業から離れてしまいます。

本業の良さを忘れて「Web対策」だけを追いかけると、結果も出ないのですよね。

ある書評を読んで、改めて感じたこと

最近、 ナイル株式会社の土居健太郎さん が書かれた、 住太陽さんの書籍『AIで集客する仕組み 〜クリックされない時代に選ばれるAI検索のセオリー〜』の書評 を読みました。

お二人ともSEO業界の大先輩で、長く第一線で活躍されている方々です。

読もうと既に書籍を買っておいたのですが、先に記事を読んで「これはすぐ読むべき本だ」と改めて思った次第です。

その書評の中で、土居さんがおっしゃっていることが、私がずっと感じてきたことと重なっていました。

少し引用させていただきます。

「自社だからこそできるマーケティングをしっかりやる」の地続きにSEOやAI検索の話が置かれている

[書評] 住太陽さん『AIで集客する仕組み』を読んだ

それはSEO関係なく普通にマーケティングをやれってことしか言ってないではないか、と返ってきそうですが、そういうことです。それで合っています

[書評] 住太陽さん『AIで集客する仕組み』を読んだ

「ちゃんと見込みのある潜在顧客にアプローチする活動をする」+「その証跡をデジタル空間に残していく」

[書評] 住太陽さん『AIで集客する仕組み』を読んだ

書評の出典はこちらです。

つまり、SEOやAI検索対策に走るのではなく、 本業のマーケティングをしっかりやり、その結果をデジタル空間に残していく

これが今の時代の正攻法だということです。

ゆっくり読みながら、私は何度も頷いていました。

ニュースレターで何度かお伝えしてきた「Webだけが解決策ではない」という話は、こういうことだったのですよね。

***

「検索順位が上がれば集客できる」の落とし穴

ですが、現場では、まだ「Webだけ追えば結果が出る」と思っている経営者の方が、多いのです。

「検索順位が上がれば、集客できる」
「SEO対策をすれば、お客様が増える」

このイコールのつなぎ方が、 多くの中小企業を間違った方向へ進ませている 原因のように感じます。

検索順位は、確かに大切な指標のひとつです。

ですが、検索順位が上がること自体が目的になってしまうと、本業から離れた施策に走りがちです。

そして、本業から離れたWeb対策は、ほぼ確実に失敗します。

ここから、私が現場で見てきた2つの失敗事例をお話しします。

***

ある教育系の会社で起きたこと、ある医療系の会社で起きたこと

ある教育系の会社で起きた話です。

その会社は、 「SEOに強い」と謳う営業会社の言葉を信じて、中身の薄い記事を量産 されていました。
キーワードを入れた記事をたくさん出せば、検索順位が上がるという認識だったようです。

ですが、結果はその逆でした。

質の低い記事を大量に出したことで、サイト全体の評価が下がり、 検索順位が大幅に落ちた のです。
経営者の方は、Webの専門知識がなかったため、営業会社の説明を信じるしかなかったのですよね。

責められない部分もあります。
ただ、結果として大きな損失を被ることになってしまいました。

もうひとつ、ある医療系の会社の話もご紹介します。

このクリニックでは、 「何でもいいから記事を書けば、検索順位が上がる」 という認識を持たれていました。

ある日、医師が学会のため休診というお知らせ記事を出したのに、その記事がGoogle検索に登録されないことに、お怒りになったことがあります。

私から「検索ユーザーにとってメリットのない記事は、現在は登録の対象になりません」とお伝えしたのですが、なかなかご理解いただけませんでした。

「キーワードを入れて、SEO対策をしたサイトなら、書けば何でも登録される」という認識をお持ちだったようです。

両社とも、その後のお話はうまく繋がりませんでした。

「これ以上Webにお金をかけるのが嫌だ」とおっしゃって、ご依頼に至らなかったのです。
「うまく説明できなかったな」
「ちゃんと理解してもらいたかったな」

という悔いが残るせいか、こういった方々のことをたまに思い出します。

***

両社の共通点:「誰に、何を届けるか」が抜け落ちていた

この2つの事例には、共通点があります。
それは、 「誰に、何を届けるか」という視点が、ほとんど抜け落ちていた ことです。

学習塾を必要としているのは、どんな保護者でしょうか。
どんな悩みを持って、どんな塾を探しているのでしょうか。

クリニックを必要としているのは、どんな症状の患者さんでしょうか。
その方々は、何を知りたくて、何を不安に思っているのでしょうか。

こうした問いを置いたまま、 「とにかく記事を量産すれば、検索順位が上がる」「キーワードを入れれば登録される」 という発想で動いてしまうと、本業から完全に切り離されたWeb対策になります。

そして、本業から切り離されたWeb対策は、ほぼ確実に失敗するのですよね。

当たり前のことですが、 検索ユーザーは、自分にとって価値のある情報を求めている からです。

Webだけを追って、本業を見失う。
これはもったいないことだと感じています。

***

ロードサービス会社が、採用で成功した話

ここからは、対照的に成功した会社の事例をご紹介します。
私たちが支援させていただいている、あるロードサービスの会社の話です。
その会社の主な目的は、 採用の強化 でした。

私たちにご依頼いただく前は、大手の求人媒体に情報を載せていたそうです。

問い合わせから面接まで進んだら成果報酬、就職が決まったらまた成果報酬。
そういう形で求人媒体に情報を載せていました。

ところが、 成功報酬まで払ったにもかかわらず、なかなか定着しなかった のです。

そもそも、面接まで何とかこぎつけても、マッチする人からの応募が少なく、非常に悩んでおられました。

「うちで本当に働きたい人に、どうしたら届くのか」
社長さんは、ここで一度立ち止まられたのです。

***

求人媒体から、自社の在り方を見せる発信への転換

その会社で取り組んだのは、 ホームページをしっかり立ち上げて、自社の在り方を全方位から見せていく ことでした。

具体的には、こんな内容を発信していきました。

  • 会社の社風

  • 経営者として何を目的にしているか

  • どのような企業文化を育てているか

  • 実際にロードサービスで使っている車両の紹介

  • 現場で働くスタッフの様子

「ありとあらゆることを、自社をよく見えるようにする」という方針で、私たちと一緒に取り組まれました。

そして現在も、ショート動画、ブログ記事、SNSの発信などを継続的に行っています。

これらを通じて、 「企業の在り方を見せる」活動を続けている のです。

***

「ホームページもブログもSNSも動画も全部見ました」

結果として、何が起きたか。

安定して応募が来るようになりました。
しかも、その応募者の方々は、面接でこうおっしゃるのです。

「このような会社で働きたいと思いました」
「ホームページもブログもSNSも動画も、全部見ました」

応募の前から、その会社の在り方を理解した上で「ここで働きたい」と思って来てくれているのですよね。

だから、入社後の 定着率も高く、離職率が大幅に減りました

それまで大手求人媒体に支払っていた金額の 半分以下の費用で、何倍もの応募 が来るようになったそうです。
社長さんは、大変喜んでおられます。

さらに、副次的な効果もありました。

人が増えて、安定したサービス提供ができるようになったことで、 保険会社からの評判も大変良くなった とおっしゃっています。
(このロードサービス会社は、保険会社からの依頼で出動する仕事をされています)

現在は社員ファーストを掲げ、より働きやすい環境づくりに取り組んでいます。
採用の成功が、本業の信頼にも繋がっていったのです。

これが、本業を大切にしながらWebを活用する、本来の姿だと私は感じています。

***

本業を大切にする Web活用、4つの実践

ここまでの話を踏まえて、本業を大切にしながらWebを活用するための、4つの実践をご紹介します。

1. 接客で大切にしていることを、そのままWebで見せる

普段の接客で「ここは大切」と思っていることが、必ずあると思います。

笑顔で挨拶する、相手の話を最後まで聞く、丁寧に説明する、アフターフォローを欠かさない。

そういう 接客の中で大切にしている動作や姿勢を、そのままWebで見せていく のです。

写真でもOKです。

短い動画でもOKです。

ブログでエピソードを書いてもOKです。

形は何でも構いません。
接客の良さは、Webにも伝わります。

お客様にしている丁寧さは、未来のお客様にも伝わるのですよね。

2. 「誰に、何を届けるか」を最初に明確にする

Web発信を始める前に、必ず確認してほしいのが、 「誰に、何を届けるか」 です。

  • 自社の商品やサービスを必要としているのは、どんな人か

  • その方々は、どんな悩みや願いを持っているか

  • 自社が提供できる価値は、その悩みや願いとどう繋がるか

ここを明確にしないまま、 キーワードや検索順位だけを追いかけると、必ず迷子になります

逆に、ここを明確にしておくと、 何を発信すればいいかが自然と見えてきます

そして、本業のマーケティングそのものが、デジタル上で展開できるようになるのです。

3. 自社の在り方を多面的に見せる

ロードサービス会社の事例で見たように、 会社の在り方は多面的に見せる ことで、深く伝わります。

  • 社風、価値観、経営者の想い

  • スタッフの様子、職場の雰囲気

  • 商品やサービスの背景にある工夫

  • お客様との具体的なエピソード

  • 道具や設備、現場の風景

一面だけ切り取って見せても、深い理解には届きません。

複数の面から、地味に丁寧に見せていく。

そうすることで、見てくださった方の中で「ここは信頼できる会社だ」というイメージが、立体的に立ち上がります。

4. Web対策テクニックではなく、本業のマーケティングに投資する

これは、最後にお伝えしておきたい大切なことです。

ですが、 テクニックだけに投資しても、根本は変わりません

ですが、 テクニックだけに投資しても、根本は変わりません

それより、 本業のマーケティングそのものを磨くこと に投資してください。

  • お客様の声を集める仕組み

  • スタッフが発信に使える時間と道具

  • 自社の強みを言語化する場

  • 接客の現場をそのまま伝える方法

こうしたところに時間とお金を使うほうが、長期的には何倍もの効果を生みます。

***

まとめ:接客の延長線上にWeb発信を置く

Webは、別個のキラキラした存在ではありません。

普段の接客や営業、サービス提供と地続きの活動です。

「検索順位が上がれば集客できる」というイコールのつなぎ方を、いったん手放してみてください。

そして、 「本業を大切にして、その様子をデジタル上に丁寧に見せていく」 という方向に、軸足を移してみていただきたいなと思います。

派手な成果はすぐには出ないかもしれません。

ですが、ロードサービス会社の事例のように、長く効く結果が、確実に積み上がっていきます。

私自身、こうした経営者の方々のそばに立ち会えることが、この仕事の喜びです。

ご自身の本業を大切にしながら、Webを上手に活かしていく経営者が一人でも増えたら、嬉しく思います。

ご感想や、「自社で実践してみた」というお話があれば、ぜひメールに返信する形で教えていただけると嬉しいです。

来週もまた、お会いできるのを楽しみにしています。

***

もう一段深く読むための、関連ブログ記事

今回の記事に関連して、チャコウェブのブログから2つの記事をご紹介します。

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【採用にWeb活用を効かせる方法】
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